【感想･おすすめ要素】つむぎくんのさきっぽ

愛しいキミとのひみつの時間
「つむぎのおっぱいなら好きなだけ吸っていいからね」

紬（つむぎ）と煌成（こうせい）には、小さい頃から続くヒミツの習慣がある。
それは…紬のおっぱいを煌成に吸わせてあげること。
最初は煌成を慰めたかっただけなのに、思春期を迎えると関係はどんどん変化していって──

傲慢な御曹司×身寄りのない幼馴染の、すれ違い格差ラブ
Charles Comics

同時収録作品

さきっぽのさきっぽ（描き下ろし）

カバー下「雑談時々解説」

概要

ジャンル	青春ドラマ
トーン	シリアス／ほのぼの
エロ度	エロ少なめ
修正*	前：白抜き+短冊後：白抜き
キャラクター	宇喜田煌成（17歳／高校生／御曹司）
キャラクター	大野紬（17歳／高校生／身寄りのない幼馴染）
場所	日本
時代	現代
重点	萌え寄りのストーリー
エモーション	切ない／萌える
ページ数**	248p.

* ** 電子書籍シーモア参照。修正の呼称は上図。
** 表紙含む総ページ数。

BLの館独自評価

ストーリー	★★★★☆
ラブ度・心情描写	★★★★☆
キャラクター	★★★★☆
絵	★★★★★
背景	★★★★☆
インパクト	★★★★☆

感想・レビュー

相手を深く思うが故にすれ違う。
つむぎくんのさきっぽの “その先” で、二人が辿り付く場所は……

ストーリーはシリアスで、メインキャラクターは不遇な生い立ちによって心に歪みを抱える上に、二人の行く手には格差の問題も立ちはだかっている。
紛れもなく艱難辛苦な物語のはずなのだが、周りを固めるキャラクター達の優しさによって、温かくほのぼのした側面を持つ独特な作品に。

一言でこの作品の魅力を語るなら「紬くんが健気でカワイイ」に尽きるし、もう一言付け加えるなら「離ればなれになって落ち込む煌成くんもカワイイ」……である。

特に、紬くんの屈託のない笑顔と、煌成くんと離れた時の短髪が可愛いこと可愛いこと♡

そう、シリアス調なんだけど、優しさと可愛さがそれを凌駕しちゃってるから、読んでいて疲れないし、甘さだけじゃないところが後の喜びを倍増させてくれていて、さすが暮田マキネ先生。ヒリ甘～～～っ！

あとがきには、

ここはネタバレ

「何故おっぱいを…こう味付ける…アホエロ路線て言ったじゃん…っ」と泣く担当さんに、私だってもっと甘辛く煮つけたりしたいんですよ。でも砂糖が入ってる戸棚がめったに開かないんです。

と書いておられました……笑

おっぱいと言えばやっぱりアホエロ見たいですよね。分かります。
確かに担当さんのお気持ちも心からお察しするところなんですが、やはりここは暮田マキネ先生流の味付けと、泣きながらも先生の意志を尊重した担当さんの計らいで、甘々だけじゃない作品が完成しちゃったんだなと……読者としては感謝するしかないわけです。

ちなみに『つむぎくんのさきっぽ』のスピン元は『木陰の欲望』で、煌成の異母兄と幼馴染のお話。どちらからでも、どちらかだけでも、全く不都合なく読めます。