| 著者 | 夏下冬 |
|---|---|
| 出版社 | ふゅーじょんぷろだくと |
| レーベル | ポー・バックス THE OMEGAVERSE PROJECT COMICS |
| シリーズ | 私立帝城学園－四逸－ |
| 発売日 | １：2019/04/24 ２：2020/04/24 ３：2021/04/24 ４：2022/04/25 |
| 価格 | １：770 円（税込） ２：825 円（税込） ３：770 円（税込） ４：770 円（税込） |
作り込まれた世界観と構成、独特の世界を詳細に描いた背景、キャラクター達の思惑が交錯する物語……いろんな要素が作品を盛り上げる。
ストーリーをしっかり読ませるオメガバース！
- ストーリーがしっかりしたオメガバース作品が読みたい！
- それぞれ意志を持つキャラクター達の物語が読みい！
- 現実離れした上流階級の世界と、作り込まれた構成の物語が読みたい！
概要と評価
概要
| ジャンル | オメガバース |
|---|---|
| トーン | シリアス｜コミカル |
| エロ度 | エロ少なめ |
| 修正* | 白抜き |
| キャラクター | 永南那治（α・帝城学園1年生） |
| 一条春太,Ω,高校1年生 | |
| 場所 | 日本｜学園 |
| 時代 | 現代 |
| 重点 | 世界観重視 |
| エモーション | 切ない |
| ページ数** | １巻：246 p. ２巻：236 p. ３巻：148 p. ４巻：200 p. |
* ** 電子書籍シーモア参照。修正の呼称は上図。
** 表紙含む総ページ数。
個人評価
| ストーリー | ★★★★☆ |
|---|---|
| ラブ度・心情描写 | ★★★★☆ |
| キャラクター | ★★★★☆ |
| 絵 | ★★★★★ |
| 背景 | ★★★★★ |
| インパクト | ★★★★☆ |
作品紹介
私立帝城学園－四逸－1
同時収録作品
| 私立帝城学園 －四逸－ 番外編 －お子様はα－ |
| 私立帝城学園 －四逸－ 番外編 辻編① |
あらすじ
【学園を統べる倶楽部、エリート限定の密かな社交場。】
ポー・バックス THE OMEGAVERSE PROJECT COMICS
元恋人を支えたい、その想いで入学した春太（はるたか）。
飛び込んでしまった世界は上流階級の園。≪道徳、スポーツ、勉学、美術…それぞれの代表が集う “四逸（しいつ）”≫。
恋人であるαの那治（なち）に突如として別れを告げられてしまったΩの春太。
那治は代々続く政治家の家系で、自らも政界に進むことを期待されていた。
彼はそれを実現させる為に一族が通ってきた帝城学園へ入学する。
春太は別れても那治を支えたいという一心で追い掛けることを決める。
しかし帝城は春太の常識を遥かに超えたセレブリティの揃うエリート校だった
感想・レビュー
学園を統べる上流階級の社交場。
作り込まれた世界観と、キャラクターの個性が織りなす人間模様に目が離せない！
設定が練り込まれてる！
この独特の世界観が面白くて、グイグイ読んでしまった！
帝城学園には、生徒会とは別に「四逸」が君臨している。
四逸とは、道徳・運動・学問・芸術の四部門に分かれ、それぞれ優秀な生徒が一人ずつ選ばれる、帝城学園の伝統的な集団。
四逸に選ばれると有力者との人脈が広がり将来的に有利になるため、四逸を目指し、四逸に気に入られようと努力する生徒が多い。
こんな世界観の学園だから、野望もなく元恋人を支えたい一心で入学した春太はやや浮いた存在。そんな春太のことを何故か世話してくれる四逸の学問代表・葵木や、元恋人の存在が交錯する。
作中には、1年生と3年生がパートナーとなって参加するダンスパーティーや、勉強会のブランチ会など、上流社会の催しの様子が描かれる。こんな非現実的な世界を見ているだけでも楽しくなってくる。
春太、元恋人、何かと世話を焼いてくれる四逸・葵木の関係は、今後どうなっていくのか……それぞれの思惑が渦巻く学園生活、次巻に期待！
ところで、表紙の春太は択一生（四逸の下にあたる集団）のバッジ付けてるんだよね。今後の動きがホント楽しみ♡
私立帝城学園－四逸－2
同時収録作品
| 番外編 －お子様はα②－ |
| 私立帝城学園－四逸－ 辻編② |
あらすじ
【初恋の人を追った先は、α（アルファ）が君臨する全寮制の名門校。】
ポー・バックス THE OMEGAVERSE PROJECT COMICS
元恋人の那治（なち）を支えたくて帝城学園に入った春太（はるたか）。
しかしそこは地位を持ったαが集い、自らの力を誇示する場所だった。Ω（オメガ）である春太は上手く学園に馴染めず、那治を支えるどころか自分のことすらままならないでいた。
そんな彼に目を掛ける学園の権力者・四逸（しいつ）の一人、葵木（あおき）。
何かにつけては面倒を見てくれる葵木に春太は少しずつ信頼を寄せていく。
感想・レビュー
春太と那治の関係はどうなる？！そして葵木は？
それぞれの思いが交錯し、実像が見え始める第二巻！
二巻の見どころは、春太、那治、那治の兄の幼い頃の物語が描かれている点。そして、春太が「那治に対する思いは恋か？憧れか？」という疑問と対峙する点。
もし憧れだとすると、葵木との関係はどうなっていうんだろう？———というのが、わくわくポイント。
登場するキャラクター数は決して少なくないけど、それぞれの性格や思惑が、最小限の文字数で分かりやすく描かれている。
二巻は、学園の権力者・四逸の一人である葵木がボランティアで参加する、乗馬合宿から始まる。そこには春太も参加し、葵木と組んで散策する。
この巻では、那治の春太への思いが明確に示されるのも重要ポイント！
その時、春太は誰を思うのか！？
……と思ってたらいいところで次巻に続く！！！？
いやあああ！
編毎に描かれている帝城学園や四逸のイラスト付き紹介ページが大好き。凄く考えられてるし凝ってる。四逸それぞれの屋敷の一部や帝城学園グッズを見てるととってもワクワクしてしまう。このグッズ、本当に販売されてたら買っちゃうな。
ところで、一巻の表紙で那治に目隠しされる春太の図、一巻だけではちょっと分からなかったけど二巻で見えてきた気がした。
春太、那治、四逸・葵木はもちろん、その他みんなの今後の動きが楽しみになってくる！それぞれのキャラが生きてます。
私立帝城学園－四逸－3
同時収録作品
| 葵木邸成沢劇場入り前夜（描き下ろし） |
電子書籍シーモア参照。紙・電子・書店によって異なる場合があります。
あらすじ
【α（アルファ）とΩ（オメガ）、一方通行で叶わない恋。】
ポー・バックス THE OMEGAVERSE PROJECT COMICS
子供の頃から那治（なち）を追い掛けてきた春太（はるたか）。しかし自分が抱えてきた想いは恋ではなく、憧れだったと気が付く。エリートのα達が集う帝城学園に入学したことも、那治のようになりたいという想いからだった。春太はようやく自分らしく在ることに目を向ける。そんな春太を見守ってきた四逸（しいつ）のメンバー、葵木（あおき）。彼は成長した春太へとある提案をする。
感想・レビュー
春太の那治への想いは憧れだった――
春太を見守ってきた葵木との関係が動き始める！
誤解を恐れずに言うと、長編のBL漫画は竜頭蛇尾と感じることも少なくないのだが、本作『私立帝城学園－四逸－』はまだまだワクワク感を昂らせたまま楽しめた。
那治の春太への想いと、春太の那治への想いが明らかに。二人の想いは切なく、優しく、温かいものだった。
そして存在感を増してくるのが、四逸のメンバーである葵木。
葵木は、華やかな四逸のメンバーでありながら硬派。そんな葵木と春太との関係がどうなるのか、ドロドロした世界で純な春太はどう対応し成長していくのか、今後も楽しみだ。
上流階級の園で繰り広げられるこの物語は、どの場面も日常を離れており別世界を覗くことができ、とても面白い。
私立帝城学園－四逸－4
あらすじ
【極上のα（アルファ）――葵木 啓文（あおき ひろふみ）。】
ポー・バックス THE OMEGAVERSE PROJECT COMICS
それはまるで、恋の芽生え。葵木 啓文――学園を動かす力を持つ集団「四逸（しいつ）」の中で学問を代表するα。常に冷静沈着でスマートな姿勢にはファンが後を絶たない。何でも知っていて、いつでも欲しい言葉をくれる、それが葵木先輩。春太（はるたか）にとっては一番に頼ることができて、自分が何をしたいのか常にヒントをくれる存在。春太はそんな葵木と肩を並べたいという一心で、四逸を目指す者の通過儀礼とされている「プレッジ」を申し出る。
同時収録作品
| THE MINAMI CHAYAGAI MAP |
電子書籍シーモア参照。紙・電子・書店によって異なる場合があります。
感想・レビュー
恋の芽生え――
葵木と肩を並べるため、春太が挑む四逸の通過儀礼「プレッジ」
４巻を印象付けるセリフの一つは、菊谷晃央のこれ。
これは菊谷が、春太の潔い態度を見て葵木に耳打ちする言葉。このセリフ一つで、春太を取り巻くまだ終わらない物語の面白さを予感させる。
もともと四逸に興味がなかった春太だったが、親切に世話をしてくれた葵木についていきたい、対等になりたいとの想いから「プレッジ」を申し出る。プレッジとはハニトラなどの誘惑に負けない訓練だが、その機会を利用して肉体関係になる者も多い。
印象に残ったのは、あるシーンの葵木と春太の表情！
常に冷静沈着で真面目な葵木と、日ごろは陽気な春太が……普段と全く異なる表情を見せてくれた。艶めかしくて情感があり、とってもとっても素敵だった。私はこの数ページのやりとりで思わずトロけた上に昇天してしまった。
おすすめ要素
個人的好みと理解力の及ぶ範囲で挙げる、桃みるくのおすすめポイント！
作り込まれた世界観と構成、独特の世界を詳細に描いた背景、キャラクター達の思惑が交錯する物語……いろんな要素が作品を盛り上げる。
ストーリーをしっかり読ませるオメガバース！
- ストーリーがしっかりしたオメガバース作品が読みたい！
- それぞれ意志を持つキャラクター達の物語が読みい！
- 現実離れした上流階級の世界と、作り込まれた構成の物語が読みたい！
