BL漫画感想・レビューブログ

概要と評価

カップリングと登場人物

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受

脇役・当て馬

作品紹介

夜明けの唄 1

夜明けの唄 2

ストーリー紹介

感想・レビュー

治癒の力をもつワンコ従者×短命の無愛想な戦巫子。
宿命と恋が絡み合う、ファンタジー・救済ロマンス！

発売から約２ヶ月（１巻）、各ストアで 星4.7～ 4.9 を獲得する高評価作品！ 評価者の人数も非常に多く、続刊作品だが既に人気作と言って良いだろう。（上記『ストア別 読者評価』参照）

特殊設定のファンタジーなのに、１ページ目から夢中になってしまう引力に圧倒された。彼らのやりとりを興味深く見ているうちに、自然とその特異な世界観を理解し、物語へと入り込むことができる。

ユノイチカ先生の “初” 商業コミックスだが、初めてとは思えない筆力。それもそのはず、二次作品で活躍されてきた作家だ。

独特な世界、特殊な設定、それぞれの複雑な思い、切ない恋心、そして、島の謎……。ストーリー密度が高いのに、説明っぽい文章が殆どないため難しさはなく、力を入れずにグイグイ読める。

島の謎や、化け物の正体、エルヴァが闘いから解放され自由になれる方法が知りたくて、また、二人の関係性が進展していく様子が見たくて、無我夢中で読んでいるとあっという間に読了してしまった。

重層的に練り込まれたストーリーの面白さもさることながら、美しい絵で描かれるキャラクターも魅力的だ。

攻めは、忠犬ワンコ・アルト。受けは、孤独に島民を守る美人・エルヴァ。

アルトは可愛い可愛い少年だったが、物語の進行と共に精悍な青年へと成長する。
エルヴァに仕えるため、家事だけでなく、鍛冶・大工・狩りまで何でも器用にこなせるように。豊かな経済力があるわけではないが、スパダリっぽさを感じる。しかし、成長しても文字通りのワンコキャラというギャップがいい。エルヴァに懐く様子は、まさにワンコそのものの可愛いさを残す。

一方のエルヴァは、海の化け物と闘うたびに墨痣が身体に広がり成長を阻害されている。そのため13歳の姿で止まっており「合法ショタ」にも見えるのだが、聡明で気高さを備えるため “ショタみ” をほぼ感じない不思議な感覚。

アルトを愛しく思うエルヴァの表情は、ドキドキするような美しさ。「こんなふうに見られたら、そりゃーメロメロになっちゃうよね」という画力による説得力も凄い。

二人は「ワンコと美人」という魅力だけでなく、年の差・身長差があり、年下攻め・溺愛攻めでもあり、さらには両片思いで主従関係、そのうえ合法ショタ（？）……と、あらゆる性癖に対応しているのにも唸らされる。

また、周りを固める個性豊かなキャラクター達にも目が離せない。続刊作品であるため、「これからどんな物語が紡ぎ出されるのだろう？」とワクワクが止まらないのだ。

評価の高さに表れている通り、読めば誰もが魅了されそうな、卓越した絵とストーリーを併せ持つ作品！

おすすめ要素

個人的好みと理解力の及ぶ範囲で挙げる、桃みるくのおすすめポイント！

宿命と恋が絡み合う、ファンタジー・救済ロマンス！

「治癒の力をもつワンコ従者 × 短命の無愛想な戦巫子」の切ない物語は、特殊設定のファンタジーに胸キュンBL要素がしっかり融合。

年下ワンコ溺愛攻めと、美人ツン受けの魅力的なメインキャラクターが、美麗な絵によってイキイキと描き出され、練り込まれたストーリーで魅了する。

特異な世界観ですが、物語を理解するしんどさはありません。高度な技術で力まず読める、総合力で卓越した作品をぜひ！