BL漫画感想・レビューブログ

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感想・レビュー

恵まれた身体を持つ一途な後輩×圧倒的表現力を持つ天才肌の先輩。
恋と青春の本格バレエＢＬ！

発売から約５ヶ月、各ストアで 星 4.5～4.9 を獲得する高評価作品！（上記『ストア別 読者評価』参照）

そで部分に「人生で一番長くやってきたことを題材にできて感慨深いです」と記載されている通り、バレエへの深い知識と経験が詰め込まれ、この上なく設定が生きた続刊作品。

感動したのは、キャラクターのダンスシーン。

手足が美しく伸び、力が入っている筋肉と抜けている筋肉、そして、指先まで意識が行き渡っていることがはっきり伝わる。

なんと端麗なのだろう！ 練習を積み重ねたダンサーの何年もの精神力と、そこに込めたエネルギーさえ感じ取れる気がする。しかもデフォルメでなくリアルに描かれているのが圧倒的。

その美しさは胸に迫るものがあり、私は何度も目頭を熱くしてしまった。これを絵で表現するなんて……うう、凄い。

やはり設定に対する造詣が深い作家の作品は、とんでもなくパワーが違う。

もちろん、物語やキャラクター設定も面白く魅力的だ。

見延千裕は、恵まれたプロポーションを持つものの「存在感」が欠けていた。
一方、一宮瞬は圧倒的な存在感を湛えるものの、見延が持つ決定的なモノがない。

長所と短所が正反対の二人が惹かれ合い、好きなことを通して化学反応を起こす姿はとても面白い。

もちろんＢＬ要素もキッチリ盛り込まれ、早い段階から楽しめる。
逆に言うと “焦らし” がほとんどないため、ここは好みが分かれるところかもしれない。だが、二人ともさすが表現者、自分の感性や欲望に正直で…それはそれで非常に善き哉。

ところで、印象に残ったセリフのひとつを紹介したい。当て馬である二見先生の、

という見延に対する発言。これを読んで「キター」と胸躍った。

ヒール（今のところ）による宣戦布告であると同時に、一宮はクールだけど見延の才能を見抜いているんだ、という何よりの言葉ではないだろうか……ああ、ここから二人の熱い物語がスタートするぞ、というワクワク感。

青春の恋だけでなく、好きなことに打ち込み影響し合う姿には高揚感がある。二人の成長をしかと見届けたい！ 続刊が待ちきれない作品だ。

おすすめ要素

個人的好みと理解力の及ぶ範囲で挙げる、桃みるくのおすすめポイント！

恋と青春の本格バレエＢＬ、堂々開幕――!!!

才能と身体、互いの持っているモノに惹かれた二人がダンスを通して成長していく、リスペクトラブ♡

バレエ経験と高い画力を併せ持つ作家によるダンスシーンは、あまりに端麗で圧巻！ 溺愛攻めと天才ツン受けのいちゃラブも必見です！