BL漫画感想・レビューブログ

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ストーリー紹介

感想・レビュー

ノンケ結婚アドバイザー×一途なゲイ占い師。
長年想いを寄せ続けた相手が、新たに見つけた「好きな人」は男だった――。

試し読みでも見ることができる、ページを開いて始めのイラストがこの物語のイメージをよく描き出していると思う。天真爛漫で無邪気な北原と、密かに想いを寄せ続ける健気な美波の姿。美波は、北原の知らないところでどれだけ辛い想いをしてきただろう。

発刊から４か月現在、Renta! で 星 4.1/5（78名）、シーモアで 4.5/5（71名）、Amazon で 4.7/5（53名）。
充分高い評価を得ているし分母も少なくないが、個人的には「もっと！」と思ってしまう、一途な美波の想いが印象的な作品だった。

物語は高校時代の回想から始まり、現在の時の流れと重なり合いながら動いていく。

一重で切れ長の目が印象的な美波は、秘めた想いを募らせてゆく設定がとてもハマって魅力的。自分の気持ちをしまい込む辛い片思いは、多くを語らずとも心の奥底でこじれているのが伝わってくる。北原の恋愛に自分の番が回ってくることは一生ないと思い、「友達でいられればいい」と自ら身を引き北原の幸せを願ってきた優しい人だ。

一方の北原は、美波に対してだけでなく自分の気持ちにも鈍感。一途な美波との対比が余りにもどかしく、時に美波が可哀想に思えてしまうくらい。だけど、そんな北原がギリギリのところで憎めないのは、彼の単純で天真爛漫な性格と、歴代の彼女には感じなかったはずの、美波への “嫉妬” や “独占欲” に駆られる様子が、ありありと描き出されているから。

それでも、あまりに鈍感な彼に美波を託せるのか不安になる人もいるかもしれない。しかし、

わたしにはそう思えたから、二人の未来を案じることなく心から祝福できた。

日々の積み重ねの中で、募ってゆく想い。
じれったい二人の関係性が動き出す時、美波の長年の葛藤が胸に迫ってとても胸を打たれた。

おすすめ要素

個人的好みと理解力の及ぶ範囲で挙げる、桃みるくのおすすめポイント！

ノンケの結婚アドバイザー×一途なゲイの占い師。12年越しに動き出す、大人のこじらせ片思い。

学生時代からずっと好きだった、そんな主人公の募る思いが切なく伝わる大人の片思い。
「友達でいられればいい」と身を引いてきたのに、想いを寄せ続けた相手が新たに選んだ「好きな人」は男だった。

「男を選べるなら、どうして俺じゃダメなんだろう」

こじれた恋心が動き始めるとき、積み重ねられた葛藤を思って心揺さぶられます。何気ない日常と、激しい心模様。その中で変化する二人の関係を楽しんで下さい！