コヨーテ|座裏屋蘭丸

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コヨーテ 座裏屋蘭丸  I
著者 座裏屋蘭丸
出版社 フロンティアワークス
レーベル Dariaコミックス
シリーズ コヨーテ
発売日 1巻:2016/12/22
2巻:2018/08/22
3巻:2020/02/21
4巻:2021/09/22
価格 1巻:693 円(税込)
2巻:743 円(税込)
3巻:799 円(税込)
4巻:799 円(税込)

座裏屋蘭丸先生の作品は、ストーリーも絵も情感の表現も巧みで総合力が高くどれもおすすめだが、『コヨーテ』はその中でも特に切なさが極まっている!

物語の構成も緻密に計算され、勿体ないけどどんどん読んじゃう面白さ。ドキドキ、キュンキュン、ハラハラの全てが詰まってる。

\ こんな時におすすめ /
  • 別世界の雰囲気に浸りたい!
  • キュン死も厭わない!
  • 重厚な物語と、困難を乗り越えた後の感激を味わいたい!
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概要と評価

概要

ジャンル 人外・獣ファンタジー裏組織
トーン シリアスあまあま
エロ度 エロ少なめエロ標準
修正* 白抜き|トーン
場所 外国
時代 現代
重点 ストーリー重視情感・世界観重視
エモーション 切ない
ページ数** 1巻:178 p.
2巻:180 p.
3巻:204 p.
4巻:203 p.
BLの館 修正の種類

* ** 電子書籍シーモア参照。修正の呼称は上図。
** 表紙含む総ページ数。

個人評価

ストーリー 5.0
ラブ度 5.0
心情描写 5.0
キャラクター 5.0
5.0
背景 5.0
インパクト 5.0

カップリングと登場人物

ヨシュ・ガーランド(マレーネ)

バーで働くピアニスト。人狼と敵対しているマフィアの後継者。ヴァラヴォルフとの闘争で両親を失っている。

コヨーテ(リリー)人狼

人狼。2歳前後の頃、ヴァラヴォルフの居住区域で倒れた母と共にいるところを助けられ、キーファーに引き取られた。肺癌で母を失っている。

脇役・当て馬

キーファー

人狼のリーダー。コヨーテを引き取り、育てた。

ボス

サイモン・F・ガーランド。マレーネの祖父。マレーネの両親が死んだ後、後見人として会社に復帰。人狼狩りに拍車がかかる。

アレン・ブラウン

ガーランド家住み込みの使用人家族の息子で、父親とともにガーランドに仕えている。ヨシュに頼まれ人狼のアジトを探す手助けをする。

ミミ

コヨーテと幼なじみの人狼。ガーランドの偵察でマレーネの写真を撮りに行った際、マレーネからコヨーテの匂いがすることに気づいてしまう。

ドミニク

ガーランドと一蓮托生の関係を持つ政治家。ガーランドが起こした問題の始末をする代わりに、選挙で必要な票を稼いでいる。ヴァラヴォルフをかばう節がある。

作品紹介

コヨーテ

コヨーテ 座裏屋蘭丸 I
同時収録作品
sweet days -scene:2 マレーネ宅での一週間- (描き下ろし)
あらすじ

〈人狼〉であることを隠しながら暮らすコヨーテは、バーで働くピアニスト・マレーネに会うたび口説かれる。

人狼ゆえ彼と深く関わることを避けようとするが、ある日、前ぶれもなく初めての発情期がきてしまい、人の姿を保てずにいたところをマレーネに見つかってしまう。

彼の誘いを拒もうとするコヨーテだが…。

Dariaコミックス
ストーリー紹介
男同士だろうが異種間だろうがどうでもいい
マレーネは、ピアニストとして働くバーにコヨーテ(リリー)が訪れるたび口説いていた。

ある日、コヨーテが初めての発情期を迎えるのを目の当たりにし、「僕に君の相手をさせてくれないか?」と申し出る。拒むコヨーテに、マレーネが提供した策は……。

コヨーテへの愛しさが募るマレーネだが、彼はコヨーテに打ち明けねばならない重大な秘密を抱えていた。
感想・レビュー
人間×人狼 運命に弄ばれた禁断の恋。
異国情緒溢れる景色と、切なく燃える恋に酔う!

コヨーテの世界観、そして人狼とマレーネの関係性を、異国情緒溢れる景色に浸りながら触れる第一巻。

とにもかくにも、マレーネの憂いを帯びた表情と、揺れるコヨーテの表情がたまらない。

座裏屋蘭丸先生の作品は何故こうも読み手の魂をあっという間に異世界へとワープさせてしまうのだろう。景色、建物、建具や家具、そのどれもが細部まで凝っていて、読んでいる間、すっかりこの世から離れてうっとり見入ってしまう。

しかし、そんな美しい景色の中に生きる二人の関係は、何とも切ない

「人狼と人間」というだけでなく、二人の間には相容れない大きな障害が立ちはだかっていた。とはいえ、恋とは障害があるほど切なく燃えるもの。

BL作品の時代背景として、ゲイ同士の恋愛のみならずゲイとノンケの恋愛であっても “障害を乗り越えて成就する物語” として描くことが難しくなりつつある昨今。それをこんな設定で表現するとは……。

座裏屋蘭丸先生、恐るべし!

コヨーテ
コヨーテの遠吠え
ココが性癖に刺さった!
  • コヨーテの初めての発情期にワタシが眩暈!
  • 手の平からすり抜けて行くコヨーテがじれったくてたまらない!
  • マレーネの落ち着いた色男っぷりに倒れそう!
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コヨーテ II

コヨーテ 座裏屋蘭丸 II
同時収録作品
sweet days 7 -scene 5 マレーネ宅での一週間-
あらすじ

〈人狼〉であることを隠しながら暮らすコヨーテと、人狼を狙うマフィアの後継者でありながらそれを嫌い、バーのピアニストとして働くマレーネ。

コヨーテの発情期がきっかけで深く結ばれた2人だが、それを余所に人狼とマフィアの抗争が激化していく。

そして、ついに人狼達はマフィアの解体に動き出すが、コヨーテに再び発情期が訪れて――。

Dariaコミックス
ストーリー紹介
君に出会った時から 僕は恋に狂っている
人狼を狙うマフィアの後継者であるという自らの秘密を打ち明けられずにいたマレーネ。

二人の関係は深まりを見せ始めたのに反し、人狼とマフィアの抗争は激化していく。

そんな中、最悪の形でマレーネの秘密がコヨーテに知られてしまう。マレーネを信じたいと願っていたコヨーテは、真実を知り怒りを隠さない。

マレーネは人狼とマフィアの間で苦悩しながらも解決策を模索し、コヨーテに会うためある決断をする。
感想・レビュー
運命のいたずらに翻弄される二人。
息もつかせぬ怒涛の展開と、甘い愛の言葉にノックアウト!(私が)

これまで語られなかったコヨーテの秘密が明かされる! そして、二人の運命が激しく動き出す、激動の第二巻!始めから最後まで、胸が高鳴りっぱなしだ。

怒涛の展開の中、ここぞという場面で繰り出される甘い愛の言葉は二巻でも健在。
「君に出会った時から 僕は恋に狂っている」
マレーネの切ない表情とこのセリフ……悶絶必至だ。改めて、言葉の美しさは重要だと思う。

ここはネタバレ

しかしその後、マレーネがガーランドの人間であることが最悪の形でコヨーテに知られ、二人の間には大きな亀裂が生じてしまう。怒りを隠さないコヨーテは、本当の姿を現す。

こんなにも強く惹かれ合っていたのに、なんて切ないのだろう。

これまで人外に特別強い思いはなかったが、完全にその扉は開かれてしまった。恋の前に立ちはだかる障壁……切なさが凄い。

そして終盤、フィルム映画を見ているような味のある雰囲気の中、マレーネもまた、コヨーテの生い立ちを知ることに。

しばらく悩んだ後、コヨーテに会うために命も顧みない決断を下すマレーネ。彼なりの勝算があるとはいえ、その後ろ姿を見るととても愛しくなった。

ココが性癖に刺さった!
  • マレーネの恋の言葉に悶絶!
  • コヨーテの本当の姿に、新たな扉が開いて激しく胸キュン!
  • 同時収録の『マレーネ宅での一週間』で、散々攻められるコヨーテがエロい!

コヨーテ III

コヨーテ 座裏屋蘭丸 III
同時収録作品
After sence:14(描き下ろし)
あらすじ

〈人狼〉であることを隠しながら暮らすコヨーテは、想いを寄せはじめたマレーネが、人狼と敵対しているマフィアの後継者だと知ってしまう。

裏切られたと絶望し、彼を拒絶するコヨーテ。

しかしマレーネは、一目会おうと単独で人狼の住処に乗り込んで来る。彼を信じたい気持ちと、種族の狭間で揺れるコヨーテだが――。

Dariaコミックス
ストーリー紹介
リリー愛してる…愛しているよ
マレーネはコヨーテに会うため人狼の住処に乗り込む。

自分に会いに来たことを知ったコヨーテは、マレーネを信じたい気持ちと種族の狭間で悩むが、なぜ殺されるかもしれないのに会いに来たのか、その理由をマレーネの口から聞きたいと願い、ついに行動を起こす。
感想・レビュー
これまでの物語すべてが凝縮されて胸に突き刺さる。
愛しくてたまらない展開に、涙腺決壊。

もう胸いっぱい!

読後、コヨーテの世界から抜け出せずに漂ってしまい、客観視して感想が書ける段階に至るまで数日かかった。今でも思い出すと涙目。

三巻は、これまで描かれてきたすべてに動きと答えが与えられ、胸に突き刺さってくる。圧倒された。

コヨーテに会うために静かに覚悟を決め、捨て身で人狼の住処に訪れるマレーネと、一度は拒絶したものの、マレーネの命がけの行動に揺れるコヨーテ。狭間で悩むコヨーテの姿があまりに切なく胸を揺さぶる。

ここはネタバレ

マレーネはなぜ殺されるかもしれないのにコヨーテに会いに来たのか、彼の口からその答えが聞きたいとコヨーテが狼の姿をとってマレーネの部屋を訪れるシーン。これが圧巻。

狼の姿が切なくて、人の姿に戻るシーンがさらに切なくて、始めから最後までずっと心震えて泣いてしまった。

三巻の愛の名言はこれ。
リリー愛してる…愛しているよ
シンプルで切ない愛の言葉に、爆発してしまいそう。

マレーネの憂いを帯びた表情がたまらないのはそのままに、人狼たちの中で見るコヨーテの際立つ美しさにハッとさせられた。終盤の、コヨーテの精いっぱいの積極的な態度には、血液が沸騰しそうなくらい熱くなってしまった。

座裏屋蘭丸先生の作品はどれも、物語、絵、構図、過不足のない計算された言葉、そのすべてが隅々まで美しい。

ああ、同時代にこの作品を追いかけられる幸せよ!

ところで突然ですが、発売前日の座裏屋蘭丸先生の呟きをご覧ください。

あー…とうとう明日発売です。緊張で虫の息です。皆様に楽しんで頂ける事を祈るばかりです。」とのことですが、座裏屋蘭丸先生のほどの巨匠でも、発売前には緊張で虫の息だそう。

読者のわたしはこれを読んだとき、深夜0:00を過ぎて電子で発売されるのをワクワクソワソワ高鳴る胸を抑えきれずに待っていた。

ココが性癖に刺さった!
  • 人狼の住処に乗り込みコヨーテの姿を見た後の、マレーネの切なさと喜びが混ざった表情に射抜かれた!
  • 満月の夜、マレーネを思って達するコヨーテに完敗!
  • 満月期が終わってから、コヨーテが狼の姿で会いに行ったシーンに嗚咽!

コヨーテ IV

座裏屋蘭丸 コヨーテ 4
あらすじ

〈人狼〉であることを隠しながら暮らすコヨーテと、マフィアの後継者だが、バーで働くピアニストのマレーネ。マフィアと人狼の抗争が激化する中、2人は自らの気持ちを伝え、再び愛し合う。しかし、マレーネは本家に連れ戻され軟禁状態に。彼の身を案じるコヨーテは、マレーネを解放できないかと思索するが――。

Dariaコミックス
同時収録作品
電子限定描き下ろし漫画(4p.)

電子書籍シーモア参照。紙・電子・書店によって異なる場合があります。

ストーリー紹介
君を前にして冷静ではいられない

本家に戻され、軟禁状態のマレーネ。

コヨーテはマレーネを解放できないかと悩み、マレーネはコヨーテに会いに行きたいと動こうとする。

二人に与えられた、僅かな時間。時を慈しむように求め合う二人だった。

感想・レビュー
コヨーテが素直に愛情表現を……萌え萌えキューン♡
嗚呼、どうか愛し合う二人に自由を…ッ!
BLの館 桃みるく アバター

求め合うのに、会えない二人。
それぞれの立場で苦悶する、切ない日々。

「早く二人を会わせてあげて!」と切なる願いを込めて読み進めると、ようやく来ましたその時が!

二人の表情の変化……相手を信頼する穏やかな目元、マレーネの愛を受け入れるコヨーテの熱を帯びた顔、リリーへの愛しさが溢れ出すマレーネの動き……彼らの気持ちと共鳴して本当に切なくなってしまう。

マレーネとコヨーテに与えられた時間は短いけれど、とても幸せで完全に融けてしまった。

特に幸せを感じたシーンは、

ここはネタバレ
部屋の壁にもたれて腕組みをしながらマレーネのピアノを聴くコヨーテの姿。1巻の頃を思い出し、なんだか懐かしくて、彼らの苦難の日々と幸せを一緒に味わうような気持ちになった。

そして「電子限定描き下ろし漫画」は、

ここはネタバレ
最高潮に愛し合う二人のトロトロが4ページに渡って描かれている。ぜひ!

幸せな時も束の間、彼らを阻む問題はまだ解決されていない。ハァー次巻が待ち遠しい!

ココが性癖に突き刺さった!
  • 二人を阻む障壁、会えない時間、彼らの悩みや切なさが伝わってくる!
  • 彼らがようやく会えた時の喜びは我が喜び!
  • 二人の切ない表情……本当に素晴らしい絵!

おすすめ要素

個人的好みと理解力の及ぶ範囲で挙げる、桃みるくのおすすめポイント!

座裏屋蘭丸先生の作品は、ストーリーも絵も情感の表現も巧みで総合力が高くどれもおすすめだが、『コヨーテ』はその中でも特に切なさが極まっている
物物語の構成も緻密に計算され、勿体ないけどどんどん読んじゃう面白さ。ドキドキ、キュンキュン、ハラハラの全てが詰まってる

(それと、局部の描写が凄く工夫されているのも見どころ。白抜きが殆どなく、肌着やコンドームやトーンなどで巧みに表現されている。時代に合わせた拘りを感じた。)

\ こんな時におすすめ /
  • 別世界の雰囲気に浸りたい!
  • キュン死も厭わない!
  • 重厚な物語と、困難を乗り越えた後の感激を味わいたい!
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桃みるく
どんなジャンルにも食いつく無地雷

BLに出会ってから、時間のある時は1日10冊以上、月300冊位読み耽ってきました。

魂ごと鷲掴みしてくる魅力的な作品に出逢うたび、叫ばずにいられず当ブログ立ち上げ。

心から愛するおすすめ作品や人気作などを性癖ダダ漏れにさせながら語っています!

(性癖に刺さりしだい、どんどん更新予定です。)

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