著者 | 座裏屋蘭丸 |
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出版社 | プランタン出版 |
レーベル | Cannaコミックス |
シリーズ | シャングリラの鳥 |
発売日 | 1巻:2019/03/28 |
2巻:2020/10/28 | |
電子発売日 | 1巻:2019/04/04 |
2巻:2020/11/06 | |
価格 | 1巻:¥670(税抜) |
2巻:¥680(税抜) |
南国の舞台から抜け出せなくなる、圧倒的な世界観!
美しい背景、魅力的なキャラクター、印象的な場面やセリフ。何をとっても卓越しており、文句の付けようもない。
娼館「シャングリラ」は男娼達の楽園。これは、そこで働く男娼と、男娼達の心身をほぐして昂ぶらせる試情夫(疑似愛人)との物語。
- リゾート気分を味わいながら、アダルトラブを堪能したい!
- 朴訥な無自覚色男が大好物だ!奔放な淫乱キャラもいいね!
- ストーリー、絵、キャラクター。どれをとっても完成度の高い作品が読みたい!
概要と評価
概要
ジャンル・設定 | 攻め視点|体格差|人間ドラマ |
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トーン | 耽美|シリアス |
プレイ | 濃厚フェラ|アナル責め|複数|リバーシブル|人前 |
エロ度 | エロ標準 |
修正* | 白抜き|トーン |
重点 | ストーリー重視|情感・世界観重視 |
エモーション | 切ない|官能をくすぐられる |
場所 | 外国|南国の小島に建つ娼館「シャングリラ」 |
時代 | 現代 |
ページ数** | 1巻:201p. |
2巻:210p. | |
メディア化 | CD |
BLアワード | BLアワード2020 BEST コミック 3位 |
* ** 電子書籍 Renta! 参照。修正の呼称は上図。
** 表紙含む総ページ数。
BLの館 独自評価
ストーリー | |
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ラブラブ度 | |
エロ度 | |
心情描写 | |
キャラクター | |
絵・構図 | |
背景 | |
インパクト |
カップリングと登場人物
攻
34歳。192cmの長身。学生時代にアメフトをしており、体格も良い。ヘイゼルの瞳、ダークブラウンの髪を持つ。男娼館「シャングリラ」で男娼をケアするための試情夫として働く。
受
26歳。男娼館シャングリラの小鳥(男娼)。アポロの教育係。スラム街で父親と暮らした後、ストリートチルドレンに。13歳でオーナーに拾われる。
脇役・当て馬
男娼館シャングリラのオーナー。シャングリラの王にして法。
オーナーと20年以上連れ添う恋人。
アポロの友人で弁護士。アポロの離婚調停で代理人をしている。妻帯者で娘が一人。アポロとは同じ大学のアメフトで汗を流した仲。アポロ曰く、大学時代は女たらしだった。
アポロの同僚。シャングリラのことを丁寧に教えてくれる優しい人。
フィーの男娼仲間。フィーにお客さんを取られるのではと不安。曰く「アイツ男娼力高すぎ マジやんなる」。
作品紹介
シャングリラの鳥 I
あらすじ
性を謳歌する男娼達の楽園で、試情夫として雇われた訳ありノンケのアポロ。
Cannaコミックス
試情夫とは、男娼達を愛で、客を取る前の心身をほぐして昂ぶらせる疑似愛人役のこと。
教育係の男娼フィーに仕込まれることになるが……。
同時収録作品
Day time |
カバー下イラスト |
カバーイラスト |
電子書籍 Renta! 参照。紙・電子・書店によって異なる場合があります。
ストーリー紹介
ルールはイかせないこと、挿入しないこと、
そして、絶対に恋に堕ちないこと──。
そこは男娼達の楽園「シャングリラ」。
完全会員制で、身元の確かな人やオーナーの目に適った人しか立ち入ることは許されない。
金が必要なアポロは、この「シャングリラ」で試情夫として働くことになった。試情夫とは、男娼達を愛で、客を取る前の心身をほぐして昂ぶらせる疑似愛人役のこと。
アポロは暫くの間、男娼フィーの専属として仕事を覚えることになる。しかし男の体を愛撫するのは初めてで、フィーに翻弄されてばかり。
一方、男娼の中にはアポロのような「素人」臭漂う男を好む者も少なくなく「シャングリラ」は色めき立っていた。
そんなある日、アポロはフィーの激情を目の当たりにする。別の男娼の話によると、彼には子供時代のトラウマがあるらしく……。
感想・レビュー
寡黙筋肉ノンケの疑似愛人×奔放淫乱褐色の男娼、二人の恋を遮る3つのルール。
南国の楽園で始まるアダルトラブストーリー♡
夢のような世界観、美しい背景に魅力的な人物、印象的な場面やセリフ。何をとっても卓越しており、文句の付けようもない。
娼館「シャングリラ」は徹底的に男娼が守られた、南国の楽園。そこは熱帯植物に囲まれ、まぶしい位の昼間の賑やかな明るさと、海辺の夜の深い暗さとのコントラストが美しい場所。白黒なのに鮮やかな色が見え、彼らの声が聞こえ、風や静けさを感じ、リゾート気分に浸ることができる(気がする)のだ。
読後、わたしはシャングリラの世界から現実に戻って来ることを断固拒否し、そのまま何度も読み返した。そんなことをしたのは、初めてのこと。沢山読んできたBL漫画作品の中でも、トップクラスの満足感だった。
圧倒的に美しい景色の中で生活する、魅力的なキャラクター達。
主人公は、朴訥としたノンケのアポロ。男娼の試情夫――男娼達を愛で、客を取る前の心身をほぐして昂ぶらせる疑似愛人役という仕事が似つかわしくない。しかし、洗練されていない堅物のように見えて、ふとした言動からパートナーの女性を大切にしてきた過去を思わせる。とても魅力的な男性だ。
一方、奔放なフィーは激情型でそっけないようで、アポロの普通の優しさに心動かされる様子が見て取れる。学校教育は受けていないと思われるが、観察眼があり、物事を分析する知力も備えている。その猫のような多面性に心をくすぐられてたまらない。
そして彼らの言葉も印象的だ。
なんという言葉の素晴らしさ。
響きが印象的であるのはもちろん、たったこの短い文章で、二人の人間性や関係性、心の状態までも雄弁に物語っている。
また、ダグラスがフィーに語ったアポロの話も。
…この煽り(笑)。これから始まるであろう二人の激しい恋を連想させ、次巻への期待を最大限に引き上げてくる。もうたまらない!
ココが性癖に突き刺さった!
- シャワーを浴びて髪が伸びたフィーの一味違う色気!!!
- プールに落ちた後、服を脱いだアポロの圧倒的な色気!!! 小鳥たちと共に絶句!!!
- 文句の付けようもないどころか、賛美の言葉をいくら連ねても物足りない!!!
シャングリラの鳥 II
あらすじ
性を謳歌する男娼達の楽園シャングリラに、試情夫として雇われたノンケのアポロ。
Cannaコミックス
専属となった男娼のフィーに仕込まれるが──奔放な彼が抱える暗い過去。どこか不安定な様を見せるフィーが気になり始める。「一度だけ、好きな女にするように触って」縋るように乞われたアポロは……。
変わりつつある、フィーとアポロの関係。試情夫のルールである「イかせないこと、挿入しないこと、絶対に恋に堕ちないこと」この3つのうち、犯してしまったのは──?
同時収録作品
Day time 4(描き下ろし) |
店頭用POP |
カバー下イラスト |
カバーイラスト |
電子書籍 Renta! 参照。紙・電子・書店によって異なる場合があります。
ストーリー紹介
心(ここ)には、一人入れる空きがある…ってこと?
アポロはフィーの様子が不安定であることに気づく。
ある夜フィーに誘われ街に飲みに行った際、彼から明かされた辛い過去の話。シャングリラに戻りそれぞれの部屋に向かおうとしたところ、フィーが不安そうな面持ちで「今日あんたの部屋で寝たい」と請う。手を差し伸べるアポロ。
ある日、フィーを不安にさせる事件が起きる。今度は「…一回だけ 好きな女にするように触って」と願うフィー。フィーを思い、その願いを受け入れるアポロだったが、「イかせないこと、挿入しないこと、絶対に恋に堕ちないこと」という試情夫のルールのうち、1つを犯してしまう――。
感想・レビュー
「イかせないこと、挿入しないこと、絶対に恋に堕ちないこと」
…犯してしまったルール。
「…一回だけ 好きな女にするように触って」というフィーの願いに応えるアポロ。試情夫の3つのルール「イかせないこと、挿入しないこと、絶対に恋に堕ちないこと」のうち、1つを犯してしまう。
フィーに請われて服を脱いだ時の、自覚のないアポロの色気が凄くてもう眩暈。その後の愛撫がこれまた熱っぽく、「もうルールなんてどうにでもな~れ☆」って思ってしまいそうでした…ほんと。
壁や上空から見ている腐女子ですら、思わずそこから飛び出て我が事のようにドキドキしてしまうんじゃないだろうか?この臨場感と色気は。
印象的だったのは、フィーの表情の変化。出逢って間もない頃は、いかにも同じ仕事場の男同士という表情で、アポロを試したりからかったりするようなニュアンスが含まれ、二人の関係性に距離を感じたのに、2巻ではその距離がグッと縮まっている。それが何気ない表情に如実に現れているから本当に凄い。
しかしこれはほんの一例で、作品の至るところに配慮が行き渡り、それを実現させる卓越した技術がある。
2巻でもシャングリラの世界にどっぷり漬かり、甘美な魅力とリゾート気分を存分に楽しんだ。座裏屋蘭丸先生の、読者をトリップさせる力量に改めて心服!
ココが性癖に突き刺さった!
- フィーを前にアポロが服を脱いだときの、自覚のない色気、カッコ良さがハンパない!!!
- フィーの初対面の頃の表情との変化が凄い!
- もうシャングリラに住みたい!ってくらいの景色と世界観!
おすすめ要素
個人的好みと理解力の及ぶ範囲で挙げる、桃みるくのおすすめポイント!
南国の舞台から抜け出せなくなる、圧倒的な世界観!
美しい背景、魅力的なキャラクター、印象的な場面やセリフ。何をとっても卓越しており、文句の付けようもない。
娼館「シャングリラ」は男娼達の楽園。これは、そこで働く男娼と、男娼達の心身をほぐして昂ぶらせる試情夫(疑似愛人)との物語。
- リゾート気分を味わいながら、アダルトラブを堪能したい!
- 朴訥な無自覚色男が大好物だ!奔放な淫乱キャラもいいね!
- ストーリー、絵、キャラクター。どれをとっても完成度の高い作品が読みたい!