つむぎくんのさきっぽ｜暮田マキネ

概要と評価

感想・レビュー

相手を深く思うが故にすれ違う。
つむぎくんのさきっぽの “その先” で、二人が辿り付く場所は……

ストーリーはシリアスで、メインキャラクターは不遇な生い立ちによって心に歪みを抱える上に、二人の行く手には格差の問題も立ちはだかっている。
紛れもなく艱難辛苦な物語のはずなのだが、周りを固めるキャラクター達の優しさによって、温かくほのぼのした側面を持つ独特な作品に。

一言でこの作品の魅力を語るなら「紬くんが健気でカワイイ」に尽きるし、もう一言付け加えるなら「離ればなれになって落ち込む煌成くんもカワイイ」……である。

特に、紬くんの屈託のない笑顔と、煌成くんと離れた時の短髪が可愛いこと可愛いこと♡

そう、シリアス調なんだけど、優しさと可愛さがそれを凌駕しちゃってるから、読んでいて疲れないし、甘さだけじゃないところが後の喜びを倍増させてくれていて、さすが暮田マキネ先生。ヒリ甘～～～っ！

あとがきには、

おっぱいと言えばやっぱりアホエロ見たいですよね。分かります。
確かに担当さんのお気持ちも心からお察しするところなんですが、やはりここは暮田マキネ先生流の味付けと、泣きながらも先生の意志を尊重した担当さんの計らいで、甘々だけじゃない作品が完成しちゃったんだなと……読者としては感謝するしかないわけです。

おすすめ要素

個人的好みと理解力の及ぶ範囲で挙げる、桃みるくのおすすめポイント！

名家の御曹司と天涯孤独な高校生の幼なじみラブ。お互いに誰より大切に思っているのに、二人の関係は簡単じゃない。おっぱいを煌成に吸わせてあげる秘密の習慣は、思春期に入って紬を悩ませる。障害を乗り越えて進む二人の行き先は……読後感最高です♡

少しだけヒリっとした、甘酸っぱい物語。