著者 | 三井椿 |
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出版社 | 一迅社 |
レーベル | gateauコミックス |
シリーズ | - |
発売日 | 2017/07/28 |
価格 | ¥679(税抜) |
物理的な羞恥プレイや加虐が中心のSMBL。
SM描写がふんだんに盛り込まれ、スカや鞭打ちまで登場する作品。しかし、これが彼らの愛の形なのだろうと感じさせるため、SMに理解のある人なら不快感はない。
随所に作家の熱やこだわりを感じる力作!
- 物理的SM描写、強めのSMが見たい!
- だけどどこか上品で綺麗なSMが見たい!
- Sに調教され、Mが激しく開花される様子が見たい!
概要と評価
あらすじ
「いいよ、あんたの好きにして」
秋久は目を覚ますと裸で拘束されていた。
gateauコミックス
目の前にいる青年は合意の上の状況だと言う。
反論する秋久だったが、昨夜ゲイバーで出会った彼に「君の本当の魅力を教えてあげる」と言われ、自ら身を委ねたことを思い出し…
同時収録作品
お尻調教編 |
SMごっこ現代編 |
あとがき |
紙参照。紙・電子・書店によって異なる場合があります。
概要
ジャンル・設定 | SM|フェチ・変態 |
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トーン | 痛い|シリアス |
エロ度 | エロエロ |
修正* | 白抜き|ほぼ白抜きトーン |
プレイ(一部) | 調教|玩具|尿道責め|緊縛|拘束|浣腸|異物挿入|スカトロ|おもらし(小スカ)|鞭打ち|言葉責め|スパンキング |
重点 | エロ重視 |
エモーション | 衝撃(感じ方の個人差が激しい作品かも) |
場所 | ? |
時代 | 現代 |
ページ数** | 164p. |
メディア化 | ドラマCD |
BLアワード | 2018「次に来るBL」12位 |
* ** 紙参照。修正の呼称は上図。
** 表紙含む総ページ数。
BLの館 独自評価
ストーリー | |
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ラブラブ度 | |
エロ度 | |
心情描写 | |
キャラクター | |
絵・構図 | |
背景 | |
インパクト |
カップリングと登場人物
攻
受
脇役・当て馬
静流と秋久の出会いの場所となったゲイバーに、静流と一緒に来ていた友人。
静流と秋久の出会いの場所となったゲイバーに、秋久と一緒に来ていた友人。秋久が静流に拘束され体を好き勝手にされていたと聞き、友人として二人の関係を止めようとするが…。
ストーリー紹介
目を覚ますと、裸で拘束されていた
目を覚ますと裸で拘束されていた秋久の前には、昨夜出逢ったばかりの静流がいた。
この状況は合意の上だと言う静流の説明を聞くうち、少しずつ昨夜の記憶が蘇る秋久。
拘束されたままハードなプレイが始まり、始めは強く反発する秋久だったが、次第に彼の腕に安らぎを感じ、未知のプレイに期待していたーー。
恥ずかしいことや酷いことをされるのに抗うこともできず、そればかりか快感を覚えてしまった秋久は、自ら、静流に会いに行く。
感想・レビュー
肉体的SMBL!サディスティックにしか愛せない男に調教され、抵抗しつつも激しくM性を開花されていく――。
BL漫画の肉体的SM作品といえば、まず始めにこの『SMごっこ』が思い浮かぶ。
まず絵が卓越している。美しいというだけではない。一般的な人にとっては馴染みのない道具を使ったプレイが次々繰り広げられ、一歩間違えると滑稽になったり色モノにもなりかねない世界が、シリアスな緊張感を一定程度保ち、不思議とどこかリアルに届いてくる。
その理由は、「絵」と「キャラ設定」じゃないかとわたしは感じた。
「絵」の方は、顔や体が嘘っぽくない。例えば、表情が動き過ぎない、まつ毛を描き過ぎない、筋肉の付き方が過剰ではない、などという些細にも思える箇所から、どこかリアルっぽさを感じる。
この絵の引き際のバランスは個人の好みやセンスに依るものだろうが、わたしはとても好きな加減だった。
「キャラ設定」のほうは、あまりキャラ立ちしない設定がいい。性癖以外は普通っぽい性格の社会人と、気が強くて美人だが普通味のある大学生。現実の世界のどこかにいそうで、漫画の世界で輝く王子様でないところがリアルでいい。
そして二人とも上品さがあり、ハードなプレイを引き立てる。
内容は、先述のとおりBL漫画としてはハードなSM。
ハードとはいえ、二人の間にはルールが設けられている。
このルールが存在するため、「これが彼らの愛の形なのだろう」ということへの疑いを感じさせず、内容の強さの割に不快になることがない。
あとがきを見ると、
と書かれている。
細かいことを言えば、ストーリーには「もっとここが見たい」というような個人的好みの希望もあるが、それよりずっと大切だと思えることは、このまま作者の性癖を貫いて頂くことであり、率直に言えば「ぜひ続きをお願い!」と切望している。
SM描写がある作品は珍しくないが、これほど作者のSM愛を感じる力作は少ないのではないか。
BLを読んで常々思うのは、作品に込められた愛、熱の偉大さ。
作者から発された濃密な熱は、絵やストーリー以上に雄弁なメッセージ性を持つ。そしてそれは、何より読者の胸に迫るエネルギーになると思う。この作品からは、そんな熱を感じた。わたしはそれを全力で受け止めたい。
冷静に考えれば凄くエロい作品なんだけど、「ひとつの愛の形を見た」というような、不思議な読後感だった。
ココが性癖に突き刺さった!
- 普通っぽく、かつ上品な二人の、ハードなSMに萌えた!
- 秋久の美しい顔、控えめな身体、気の強さなどの要素と、SMの組み合わせが大好きだった!
- 特に、気が強いけど恥ずかしがり屋な秋久の「羞恥プレイ」が最高過ぎた!
おすすめ要素
個人的好みと理解力の及ぶ範囲で挙げる、桃みるくのおすすめポイント!
物理的な羞恥プレイや加虐が中心のSMBL。
SM描写がふんだんに盛り込まれ、スカや鞭打ちまで登場する作品。しかし、これが彼らの愛の形なのだろうと感じさせるため、SMに理解のある人なら不快感はない。
随所に作家の熱やこだわりを感じる力作!
- 物理的SM描写、強めのSMが見たい!
- だけどどこか上品で綺麗なSMが見たい!
- Sに調教され、Mが激しく開花される様子が見たい!