著者 | トジツキハジメ |
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出版社 | 海王社 |
レーベル | GUSH COMICS |
シリーズ | - |
発売日 | 2021/07/09 |
電子発売日 | 2021/07/09 |
価格 | 847 円(税込) |
兄貴を、食べたい。
要求が抑えられない弟と、年の離れたブラコン兄の狂気に満ちた兄弟愛。
衝撃的なテーマが与えるインパクト以上に、考察や発見の楽しみを与えてくれるミステリー要素が魅力的!
- 説明に一切の過不足なし。考察や発見を楽しみたい!
- 良作のためなら、カニバリズム的思考や血の描写もなんのその!
- ゾクゾクする狂気の兄弟愛を覗いてみたい!
概要と評価
あらすじ
子供の頃から偏食気味でベジタリアンの大学生・桂と、ブラコンだけど頼りになる真面目で優しい兄・栖は、年は離れているがとても仲の良い兄弟だ。
GUSH COMICS
桂は子供の頃から何故かずっと血の味を知りたいと思っていた。
良くない事だと分かっているのに、考えずにはいられない。
だからリスカをしていた大学の知人に頼み、血を分けてもらうことに。
桂は血の味を知るうちに、栖を食べたかったことを思い出す……。
食いたい欲求を抑えられず、栖への執愛を自覚した桂は――?
歪んだ愛の極みを描いた描き下ろしも収録!
同時収録作品
描き下ろし |
あとがき |
電子書籍シーモア参照。紙・電子・書店によって異なる場合があります。
ストア別 読者評価
Renta! | (17 件) |
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シーモア | (12 件) |
Amazon | (10 件) |
ebook | (5 件) |
BookLive | (2 件) |
DMM | (0 件) |
2021年9月25日現在(発売から約2か月半)
BLの館 独自評価
ストーリー | |
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ラブラブ度 | |
エロ度 | |
心情描写 | |
キャラクター | |
絵・構図 | |
背景 | |
インパクト |
カップリングと登場人物
攻(仮)
受(仮)
脇役・当て馬
桂と同じ大学に通う学生。リスカを常習している。
3人とも、桂と同様ベジタリアンだった。
ストーリー紹介
兄貴を、食べたい。
子供の頃から思考にこびりつく、血の記憶。
桂は、リスカの常習である大学の知人から「血が見たいなら見せてあげる」と提案される。良くないことと分かっていても、こびりつく血への記憶が何なのか確かめたくて、その提案に乗ってしまう。
桂は血の味を知り、兄の栖を食べたかったことを思い出す。そしてついに、抑えられない栖への執愛を自覚する。
感想・レビュー
欲求が抑えられない弟×年の離れたブラコン兄――狂気に満ちた兄弟愛。
発売から約2ヶ月半、各ストアで 星 3.5~4.8 を獲得する作品。(上記『ストア別 読者評価』参照)
この評価の通り、好みは分かれるかもしれないし、読む人を選ぶかもしれない。
本作の魅力を一言でいうならば、「考察や発見の楽しみを与えてくれるミステリー」であるということ。
物語は、カニバリズムを思わせる主人公の欲望が主軸となっているが、その対象が「実の兄」であることにより、世界観をさらに狂わせる。
ただし、狂気的なテーマで目を引く作品なのではない。
それ以上に物語の構成が面白く、鍵となるいくつかのモノをしっかり考察すれば、読後の喜びは十倍になるだろう!
例えば、
- 木陰に見える人物。
- 桂がスマホで検索していたのもの。
- 作品のタイトル。
これらは特にしっかり考察してみたいモノ。
多くを説明しないが決して不足しておらず、答を強要することもなく、しっかりヒントは描かれている。
思索を巡らせる楽しみを与えてくれる面白さに、わたしは感嘆した。
もしかすると、1巻の最後は「え、ここで終わるの?」と思うかもしれない。あとがきにも、ヒントらしきことや、作品に関する説明は一切ない。電子書店で「完結」マークが表示されていないところを見ると次巻に続くのかもしれないが、1巻だけでも思索の材料は与えられ、満足できる終わり方になっていると思う。(BL要素的には物足りないと感じる人はいるかもしれないが。)
テーマにしろ情報の提示方法にしろ、これは読者への信頼、あるいは覚悟か信念がないと描けない作品だと思う。ブラボー!
ココが性癖に突き刺さった!
- 絶妙に考えを巡らせる余地を与えてくれている!
- 説明に一切の過不足なし!答の強要もない!
- トジツキハジメ先生の思い切りの良さに惚れた!(読後、著者作品を買い漁った)
おすすめ要素
個人的好みと理解力の及ぶ範囲で挙げる、桃みるくのおすすめポイント!
兄貴を、食べたい。
要求が抑えられない弟と、年の離れたブラコン兄の狂気に満ちた兄弟愛。
衝撃的なテーマが与えるインパクト以上に、考察や発見の楽しみを与えてくれるミステリー要素が魅力的!
- 説明に一切の過不足なし。考察や発見を楽しみたい!
- 良作のためなら、カニバリズム的思考や血の描写もなんのその!
- ゾクゾクする狂気の兄弟愛を覗いてみたい!